「DMS」という言葉を初めて耳にした方の中には、具体的に何を指すのか、ドライブレコーダーとどう違うのか分からないという方も多いのではないでしょうか。本記事では、DMS(ドライバーモニタリングシステム)の基本的な意味と、企業がDMSを検討する際に知っておきたいポイントを解説します。
DMS(ドライバーモニタリングシステム)とは
DMSとは「Driver Monitoring System」の略称で、走行中のドライバーの状態を継続的に把握し、居眠りやよそ見といった危険な兆候が見られた場合に警告を発するシステムの総称です。カメラでドライバーの顔を撮影し、目の開閉やまぶたの動きなどをもとに状態を判定する方式のほか、ハンドル操作の変化から間接的に推定する方式など、いくつかの方式が存在します。
AlarMeの製品概要を見る →なぜDMSという言葉が使われるようになったのか
近年、業務車両における居眠り運転・脇見運転対策への関心が高まっていることに加えて、2026年には国土交通省が新型車へのDMS搭載を義務化する方針を固めたと報じられるなど、制度面でもDMSという用語が使われる機会が増えています。こうした背景から、業務車両を運行する事業者の間でもDMSという言葉が広く使われるようになっています。
ドライブレコーダーとの違い
DMSとよく混同されるものに、ドライブレコーダーがあります。両者は目的が異なります。
| ドライブレコーダー | 走行中の映像を常時記録し、事故発生後に状況を確認するための機器。 |
|---|---|
| DMS | 走行中のドライバーの状態を検知し、事故が起きる前に注意喚起することを目的とした機器。 |
ドライブレコーダーが「事故後の記録」を主目的とするのに対し、DMSは「事故前の兆候検知」を目的としている点が大きな違いです。なお、製品によってはドライバー監視機能と映像記録機能をあわせ持つものもあり、境界が厳密に分かれているわけではありません。
KMAXが扱うDMS「AlarMe」の場合
KMAXが扱う居眠り運転防止装置「AlarMe(アラーミー)」は、カメラ式のDMSです。目閉じ警告・あくび警告・よそ見警告・下向き警告・通話や喫煙の検知・カメラ遮蔽警告・運転席不在警告など、複数の警告カテゴリーを備えています。条件に該当した場合は車内で音声による注意喚起を行い、警告発生時の画像・映像はmicroSDに記録されます。DC12V/DC24Vの車両電源から給電する後付け型の製品であり、既存の車両に追加で設置することができます。GPSアンテナと連携させることで、一定速度以上での走行時のみ警告を有効にするといった設定も可能です。また、外部出力(I/O・RS232)を通じて振動クッションなど別の警告装置と連携させることもできます。
AlarMeの8つの検知機能を見る →DMSの活用例
長距離輸送を行う運送会社では、夜間走行時の居眠り対策としてDMSを導入し、警告発生時の映像を安全教育の材料として活用するケースが考えられます。バスやタクシーなど乗客を乗せる業務車両では、乗客の安全確保という観点から、居眠り・よそ見の兆候を早期にとらえる仕組みとしてDMSを位置づけることもできます。いずれの場合も、DMS単体で対策を完結させるのではなく、既存の点呼・教育・運行管理と組み合わせて活用することが前提となります。
導入を検討する際に知っておきたいポイント
DMSの導入を初めて検討する場合、次の点を押さえておくとよいでしょう。
- DMSは「事故を自動で防ぐ」ものではなく、あくまで注意喚起と記録を行う仕組みであること
- 検知精度やAIの判定ロジックの詳細は、メーカーが公開している範囲を超えて確認できないことが多いこと
- 製品によって、対応している警告カテゴリーや外部機器との連携可否が異なること
- 後付け型の場合、車両の電源方式や設置スペースとの適合を確認する必要があること
まとめ
DMS(ドライバーモニタリングシステム)とは、走行中のドライバーの状態を検知し、危険な兆候が見られた場合に警告する仕組みの総称です。事故後の記録を目的とするドライブレコーダーとは異なり、事故が起きる前の兆候をとらえることを目的としています。導入を検討する際は、自社の運行実態に合った機能・構成を確認することが重要です。