居眠り運転防止装置の導入を検討し始めたものの、どのような基準で選べばよいか分からないという声は少なくありません。本記事では、居眠り運転防止装置の基本的な仕組みを整理したうえで、選定時に確認しておきたいポイントを解説します。
居眠り運転防止装置とは
居眠り運転防止装置とは、走行中のドライバーの状態をセンサーで継続的に把握し、居眠りにつながる兆候が見られた場合に警告を発する装置です。ドライバーモニタリングシステム(DMS)とも呼ばれ、カメラで顔や目の状態を撮影して判定する方式が広く用いられています。
居眠り運転防止装置の仕組み
KMAXが扱う居眠り運転防止装置「AlarMe(アラーミー)」を例に、基本的な仕組みを整理します。
- ドライバーの顔が映るように設置されたカメラが、走行中の映像を継続的に取得する(暗い車内では赤外線照射を併用)。
- 取得した映像から、目の開閉やまぶたの動きなどをAIが解析し、あらかじめ設定された感度・判定間隔にもとづいて状態を判定する。
- 目閉じ・あくび・よそ見・下向き・通話や喫煙・カメラ遮蔽・運転席不在など、該当する警告カテゴリーに応じて車内で音声による注意喚起を行う。
- 警告発生時の画像・映像をmicroSDに記録する。
- GPSと連携している場合、設定した速度帯でのみ警告を有効にする。
なぜ選び方が重要なのか
居眠り運転防止装置は製品によって、対応する警告カテゴリーや設置方式、外部機器との連携可否、クラウド機能の有無などが異なります。「居眠りを検知できればどれでもよい」と考えて選定すると、実際の運行実態に合わず、警告が頻発して現場で使われなくなったり、逆に必要な警告カテゴリーに対応していなかったりするミスマッチが起こりえます。自社がどのような課題を解決したいのかを整理したうえで選定することが、導入後の定着につながります。
居眠り運転防止装置の選び方
居眠り運転防止装置を選定する際は、次のような観点を確認するとよいでしょう。
| 対応している警告カテゴリー | 居眠り(目閉じ)だけでなく、よそ見・下向き・通話など、自社で重視したい兆候に対応しているか。 |
|---|---|
| 電源方式 | 車両のDC12V/DC24Vといった電源方式に適合するか。 |
| 設置のしやすさ | 後付けで設置できるか、推奨されるアイポイント(設置位置)を確保できるか。 |
| 記録方法 | 警告発生時の画像・映像がどのように記録され、どう確認・活用できるか。 |
| 外部機器との連携 | 振動クッションなど、別の警告装置と連携させる必要があるかどうか。 |
| GPS連携の要否 | 特定の速度帯でのみ警告を有効にする設定が必要かどうか。 |
| クラウド・アプリの要否 | 遠隔監視や車両管理プラットフォームとの連携が必要かどうか(標準機能かオプションかを確認する)。 |
これらの項目は、車両の用途や走行環境によって優先度が異なります。すべての機能を一律に求めるのではなく、自社の運行実態に照らして必要な機能を見極めることが重要です。
AlarMeの8つの検知機能を見る →導入前に確認しておきたいこと
選定基準を踏まえたうえで、導入前には次の点も確認しておくとよいでしょう。
- 眼鏡・サングラスの着用や直射日光など、環境要因による認識精度への影響
- 導入前にデモ機や試用期間で実際の検知状況を確認できるか
- 価格、付属品、設置支援の有無
- 導入後の故障・不具合時の対応範囲
活用例
複数車種を保有する運送会社では、長距離トラックには居眠り検知を重視した設定を、市街地配送車にはよそ見検知を重視した設定を、それぞれ用途に応じて調整するといった選び方が考えられます。バス事業者では、乗客の安全確保を重視し、警告記録を運行管理者が定期的に確認できる体制とあわせて導入を検討するケースもあります。
まとめ
居眠り運転防止装置は、カメラでドライバーの状態を撮影し、AIで解析したうえで警告・記録を行う仕組みです。選定にあたっては、対応する警告カテゴリー、電源方式、設置のしやすさ、記録方法、外部機器との連携などを、自社の運行実態に照らして確認することが重要です。