「居眠り検知」と一言でいっても、実際にどのような技術でドライバーの状態を判定しているのか、仕組みまで理解している方は多くありません。本記事では、居眠り運転防止装置(ドライバーモニタリングシステム/DMS)がどのようなプロセスで居眠りを検知し、警告に至るのかを解説します。

居眠り検知とは

居眠り検知とは、走行中のドライバーの状態をカメラなどのセンサーで継続的に取得し、居眠りにつながる兆候(まぶたの閉じ具合や顔の向きなど)をリアルタイムで判定する技術です。事故が発生してから記録を確認するドライブレコーダーとは異なり、事故が起きる前の兆候をとらえて注意喚起することを目的としています。

なぜ仕組みを理解しておく必要があるのか

DMSの導入を検討する際、「AIが自動で居眠りを見抜いてくれる」という漠然としたイメージだけで判断すると、実際の運用でギャップが生じることがあります。どのようなデータをもとに、どのようなタイミングで警告が出るのかを理解しておくことで、感度設定や設置位置の調整、ドライバーへの説明がしやすくなります。

居眠り検知の仕組み

KMAXが扱う居眠り運転防止装置「AlarMe(アラーミー)」を例に、検知の基本的な流れを整理します。

  1. 撮影:ドライバーの顔が映るように設置されたカメラが、走行中の映像を継続的に取得します。暗い車内でも撮影できるよう、赤外線照射を併用しています。
  2. 解析:取得した映像から、目の開閉状態やまぶたの動きなどをAIが解析します。あらかじめ設定された感度・判定間隔にもとづき、居眠りの兆候に該当するかどうかを判定します。
  3. 警告:条件に該当すると判断された場合、車内に音声で注意喚起を行います。あわせて、外部出力を通じて振動クッションなど別の警告装置を連動させることも可能です。
  4. 記録:警告が発生した際の画像や映像はmicroSDに記録されます。あとから安全確認や、運行管理者による指導・教育に活用できます。

AlarMeでは目閉じ警告・あくび警告のほか、よそ見・下向き・通話や喫煙・カメラ遮蔽・運転席不在などをあわせた複数の警告カテゴリーが用意されており、居眠りに直結しない状態も含めて総合的に注意を促す設計になっています。なお、個々の警告がどのようなアルゴリズムで判定されているか、AIとしての検知精度や誤検知率については、メーカー資料の範囲を超えて公開された情報はなく、現時点では確認できていません。

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カメラ式以外の検知方式との違い

居眠り検知の方式には、カメラでドライバーの顔や目の状態を直接とらえる方式のほか、ハンドル操作の変化や車線からの逸脱パターンをもとに間接的に眠気を推定する方式も存在します。後者は運転操作のデータから推定するため、渋滞時や低速走行時など操作自体が少ない場面では判定材料が得にくいという特性があります。これに対してカメラ式は、ドライバーの状態そのものを継続的に観察できる点が特徴です。どちらの方式が適しているかは、車両の用途や走行環境によって異なるため、自社の運行実態に合わせて検討することが重要です。

導入時に確認すべきポイント

居眠り検知の仕組みを踏まえたうえで、導入前には次のような点を確認しておくとよいでしょう。

  • 感度・判定間隔・警告音量などをどこまで自社の運用に合わせて調整できるか
  • 設置位置(推奨されるアイポイント)を自社車両でどう確保するか
  • microSDに記録された警告画像・映像をどのように運用(確認・保管)するか
  • 外部出力を使って別の警告装置と連携する必要があるか
  • GPSと連携し、一定速度以上でのみ警告を有効にする設定が必要か
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活用例

長距離輸送やナイトドライブが多い運送会社、単調な走行が続く高速路線のバス事業者などでは、ドライバー自身が眠気に気づきにくい場面があります。こうした現場では、居眠り検知の仕組みを理解したうえで、警告発生時の映像を安全教育の材料として活用したり、感度設定を路線特性に合わせて調整したりする運用が考えられます。また、複数車両で運用する場合は、車両ごとに設置状況が異なると検知結果にばらつきが出やすいため、導入時に設置手順を標準化しておくことも実務上のポイントになります。

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KMAXで実現できる構成

KMAXでは、居眠り運転防止装置「AlarMe(アラーミー)」を軸に、DC12V/DC24Vの車両電源から給電する後付け型の構成を提供しています。GPSによる速度条件の設定や、外部出力を利用した振動クッションとの連携など、検知の仕組みを踏まえた構成の相談が可能です。

まとめ

居眠り検知は、「カメラで撮影→AIで解析→条件に該当したら警告→記録」という一連の流れで成り立っています。仕組みを理解したうえで感度や設置位置を自社の運用に合わせて調整することが、DMSを効果的に活用するポイントです。