営業車や社用車を保有する企業にとって、社員が運転中に起こす事故は、直接的な損害だけでなく、企業の信用にも関わる問題です。本記事では、社用車の事故を減らすために企業が取り組める対策を整理します。
社用車の事故はなぜ起きるのか
トラックやバスなどの業務車両とは異なり、社用車は営業担当者や一般社員が日常業務の中で運転するケースが中心です。運転を専門としない社員が、業務の合間に慣れない土地で運転したり、訪問先への移動を急いだりする場面では、次のような要因が事故につながりやすくなります。
- 訪問件数を優先するあまりの急ぎ運転
- スマートフォンでの地図確認やカーナビ操作による前方不注視
- 慣れない道での注意力の分散
- 移動中の商談準備や電話対応による意識の分散
- 長時間の運転による疲労・眠気
業務車両の運行管理のように専任の運行管理者が付いていないケースが多いことも、社用車特有の課題といえます。
社用車事故が企業に与える影響
社用車による事故は、修理費や保険料の増加といった直接的なコストだけでなく、取引先への信用低下や、事故対応にかかる社内の時間的コストなど、幅広い影響を及ぼします。特に営業車の場合、事故を起こした社員自身が業務に支障をきたすだけでなく、対応にあたる上長や総務部門の負担も増えるため、事故そのものを未然に防ぐ取り組みが重要になります。
企業が取り組める対策
社用車の事故を減らすためには、次のような対策が考えられます。
| 運転前のスケジュール見直し | 訪問件数や移動時間に無理がないか、上長が確認する仕組みを作る。 |
|---|---|
| 業務中のスマートフォン利用ルールの明確化 | 走行中の操作を禁止し、地図確認は停車時に行う運用を徹底する。 |
| 社用車利用に関する研修 | 安全運転講習や、ヒヤリハット事例の共有を定期的に行う。 |
| 走行データの記録・振り返り | ドライブレコーダーやDMSなどの記録をもとに、運転傾向を振り返る機会を設ける。 |
業務車両と異なり、社用車は利用する社員が多岐にわたるため、特定の担当者だけでなく、社内全体でルールを共有し、定着させることが重要です。
DMSを社用車に活用する場合の考え方
ドライバーモニタリングシステム(DMS)は主にトラック・バス・タクシーなど業務車両向けに導入されることが多い機器ですが、長時間の営業移動が多い企業では、社用車への導入を検討するケースもあります。KMAXが扱う居眠り運転防止装置「AlarMe(アラーミー)」は、目閉じ・あくび・よそ見・下向きなどの警告機能により、走行中のドライバーの状態を検知し、音声で注意喚起します。警告発生時の画像・映像はmicroSDに記録され、あとから振り返りに活用できます。
ただし、業務車両と異なり、社用車は個人が単独で利用する時間が長いため、記録データの取り扱いやプライバシーへの配慮について、導入前に社内でルールを整理しておくことが望ましいといえます。
AlarMeの検知機能を見る →活用例
営業担当者が広域を車で移動する企業では、遠方への訪問が続く日に長時間運転による疲労が蓄積しやすいため、走行データやDMSの警告記録をもとに、無理のある訪問スケジュールになっていないかを上長が確認する運用が考えられます。また、複数の社用車を管理する総務部門が、記録データを定期的に確認し、特定の車両や社員に警告が偏っていないかを把握することで、個別の指導やスケジュール調整につなげることもできます。
業種別の活用方法を見る →導入時に確認すべきポイント
社用車への事故防止対策を検討する場合、次の点を確認しておくとよいでしょう。
- 誰が、どの車両で、どのようなルールを運用するのかを明確にできるか
- 記録データの取り扱い(確認者、保管期間、利用目的)について社内で合意できているか
- 導入コストと台数(対象とする社用車の範囲)が見合っているか
- 社員への説明・周知をどう行うか
まとめ
社用車の事故は、業務車両とは異なり、専任の運行管理者がいない中で、多数の社員が日常的に運転することから生じる特有のリスクを抱えています。スケジュール管理やルール整備といった対策に加えて、DMSのような機器を活用する場合は、記録データの取り扱いについて事前に社内で整理しておくことが重要です。